社会復帰を考えたときにサービス毎の特徴を比較してみた
うつや適応障がい、発達障がいで休職・退職してしまった方が「もう一度働けるようになりたい」と思った時に、どんな支援があるか分かりますか?
□福祉の就労移行支援
□精神科併設のデイケア(リワークプログラムと呼ばれることもある)
□ハロワの職業訓練 etc…
今日は他のサービスとの違いを比較しながら、もう一つの選択肢「自立訓練(生活訓練)」を紹介していこうと思います。
Contents
そもそもどうやったら社会復帰できるのか
もう一度働ける自分になるためにどうしたら良いか?というお話をするときに、まず職業準備性ピラミッドのお話から入ると非常に分かりやすいと思います。
職業準備性ピラミッドとは、働くために必要な能力を階層で示したイラストで、就労支援界隈ではよく使われています。
そして病気で働けなくなった人はこのピラミッドの下3つが脆くなってしまっているために、些細なストレスでピラミッドが崩れてしまい、結果として働けなくなってしまっているケースが非常に多いんです。
また働いていた実績があるので、上2つは身に付いている方が多いので、このような方はピラミッドの下3つを立て直すことで、もう一度働けるようになるということです。
ピラミッドの土台を立て直す支援はどれ?
それではピラミッドの下3つを立て直せるサービスはどれかというと、実は自立訓練がぴったりなのですが、これらを他のサービスの鍛えられる部分を職業準備性ピラミッドを使って比較してみましょう。
□福祉の就労移行支援
…上3つを身に付ける場所
就労移行は本来新規就労を目的に作られた背景があるので、実は社会復帰を目的に利用すると非常にミスマッチが起こりやすい特徴があります。
就労移行についてはこちらのブログで詳しく書きましたのでご参照ください。
□精神科併設のデイケア
…病気との向き合い方からの土台を万遍なく身に付ける場所
もちろん医療フェーズの時には体調管理のために通ってもらうことが望ましいかと思いますが、医療現場からの支援ですのでどうしても障がい理解や病気との共生という視点が強く、やや社会復帰には物足りなさを感じてしまう人が多いように感じます。
□ハロワの職業訓練
…上1つを身に付ける場所
資格を取ったら働けると思い、お金ももらえるのでついつい通いがちですが、本質的に働けるようになっていないので、せっかく資格を取っても体調を崩してしまい働けなくなってしまう方がしばしば…
□自立訓練
…土台の3つの力をしっかり立て直します。
絵に描いてみると一目瞭然なのですが、土台3つを積み上げることに特化しているサービスって意外と少ないんですよね。
近年は巣湯労
専門家にほど知られていない自立訓練
自立訓練は対象者として
□施設を退所したばかりの人
□退院したばかりの人
□支援学校を卒業したばかりの人
と書かれていることもあり、(厚生労働省のサイトより)
医療・福祉の専門家は特に「社会復帰に自立訓練」というイメージを持っていない方が多いです。(営業してる体感ですけどね。)なので、なかなか適切な支援に繋がらない現状があるんだろうなと思いますね。
リワーク層こそ自立訓練を
長く働き続けるためには、土台からの基礎固めが大切です。
「まぁええか」と思って見ないフリしていても、何十年後かにツケが回ってきてしまいますからね。
生きづらさを抱えている人が、えさかとご縁を持って1歳でも早く人生立て直し出来ますように、日々自立訓練の重要性を発信しています。