訓練の紹介~人生ゲーム作りで計画力を鍛える~
こんにちは!今日は先週行われた集合プログラムの話を書こうと思います!
テーマは「人生ゲーム作り」ということで、みんなでやっていきました。
訓練中の様子
今回の集合プログラムは、利用者さん主体になって計画から遊びまで企画してもらいました。
前半が制作、後半で実際に作ったもので遊べるようにというイメージで準備を進めていきます。
「人生全部にしたら長いよね」「どの期間を作る?」「まず人生ゲームって何…?」
支援員主体になる集合プログラムはどうしても授業のような形になり、利用者さんのスタンスも受け身になってしまいがちですが、今回は支援員は見守り係。おっかなびっくりながらも、利用者さん同士で協力して進めています。
↓作ったマスで大爆笑w傑作が続出しています。
↓サイコロも利用者さん手作りで、自分たちだけの人生ゲーム作りが出来上がりました♪
↓実際にサイコロを振って、自分たちで遊んでみます!実際遊んでみると、お金はどうする?コマはどうする?お金の計算はどうする??と色々気付くところがあったようです。
この訓練で学んでほしいこと
実はこのプログラムは「ゲームを作って楽しむ&他の利用者さんと交流する」というのも一面としてのテーマではありますが、再就職を目標にしている利用者さんも多いので、再就職に向けた「模擬職業実習」の側面も意識しています。
計画力を活かす
今回の集合プログラムは、この前の社会人基礎力講座で学んだ「計画力」を伸ばす実践の場になっています。
「計画力」の話では計画は前処理・主処理・後処理に分けると、抜け漏れなく準備ができるため、実行がスムーズにできるよという話が出ました。
人生ゲーム作りも同じですね。「ゲームするまでに何が必要?」「実際ゲームするときに何が必要?」「ゲームが終わった後に考えなきゃいけないことは何?」という3分割で考えることで、ゲーム始まってからバタバタすることが無くなり、ゲームに集中して楽しめますね。
実際に考えてみた
これはパッと考えたことであって、正解でもなんでもないですが、少なくともこんな感じで出来たら、漏れなく準備ができ、スムーズにゲームが進み、憂いなく次回に引き継げますよね。
これは生活訓練の中のゲーム作りというプログラムですが、実はこれが仕事になったとしてもやることって変わらなくて、ベースになる考え方は同じだから、ゲーム作りもこんな風に考えることができたら、仕事も同じように見通しを持ってできるようになるという考えで訓練に取り入れています。
発達障がいと計画力
ADHDと診断されている人は、目に付いたことに集中してしまい、気付いたら全然進んでいない…ということがあるんだと思います。
ASD傾向の強い人は、例えばADHD傾向の人に振り回されて全然進まなかったり、考えている流れがあっても相手に伝えられずにモヤモヤしたりするのかもしれません。
自分の特性が、物事を進めるにあたって、どんな邪魔をしているか考えてみたら良いと思います。
対人スキルと計画力
また複数の人で協力するにあたって、人の個性が良くも悪くも出てしまいます。
どうしても指示待ちになってしまう人、相手任せにしてしまう人、何かと任されがちな人、誰も前に出ないからとしょうがなく前に出てしまう人、自分のことしか考えずやりたい放題に見える人…
チームで協力する場面では、自分の対人戦略がどうしても露骨に出てしまいます。その戦略でしんどくなっていると気付けたら、その戦略をやめる練習ができますし、そもそも自分がどの戦略を使っているか理解していない人も多いはずです。自分がどのポジションにいがちで、それが生きづらさとどう関係しているか、自立訓練はそれが分析できる良い機会になっていると思います。