カテゴリー:もう一度働ける自分になりたい人へ
至らない発作
えさかに通所するようになってから、自分の中で長い間起きていた“誤変換”に気づきました。
それは、ただ事実を伝えられているだけなのに、「自分が至らないから指摘された」と受け取ってしまう癖です。
面談で「それは誰に責められた記憶?」と何度も問いかけてもらいました。最初はピンと来なかったのですが、考え続けるうちに腑に落ちた瞬間がありました。思い当たったのは、新卒で働き始めた頃の記憶です。毎日のように大量の指摘を受け、「覚えなきゃ」「ちゃんとしなきゃ」と気を張り続けていたあの頃のしんどさが、今も体に残っていたのだと思います。
だから今でも、「これ“も”お願い」と言われただけで、「先回りできなかった私が悪い」「やっぱり自分は至らない」と一気に自責へ傾いてしまう。その自責が溜まりに溜まると、今度は怒りに切り替わり、爆発してしまう。振り返ると、ずっとこのループを繰り返すことが、気持ちの浮き沈みの一因になっていました。
えさかで学んだのは、「今」と「過去」を切り分けること。指摘は否定ではなく、事実と評価は別物だと、頭だけでなく体の感覚でも確かめていくことでした。
最近は自責に入りそうになると、「あ、至らない発作きたな」と一歩引いて見られるようになってきました。「事実は何?」と自分に問い直せると、評価だと思い込んでいたものが、ただの事実だったと分かり、ふっと気持ちが楽になります。
えさかでの通所は、劇的に何かが変わる場所ではなく、こうした小さな変化を確かに積み重ねていく時間なのだと、今は感じています。