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カテゴリー:えさか体験記

私が自分のことを「オレ」と呼びかける理由(ワケ)

こんにちは、利用者のやすこです。
好転実感第2弾として、「えさか」で1年2ケ月を過ごして見え方が変わってきた私の子供時代について、振り返りたいと思います。

「えさか」に通い始めて半年が経つ頃の私は、学べば学ぶ程、病識が高まってきて「母に依存して自立しようとしてなかった自分には、母みたいな母親になれない。夫とも一緒に暮らせない。」という意識と、睡眠薬を最大量まで飲んでもぐっすり眠れない状況で、実践PGに参加しても、他人に責任を丸投げしたり、時間管理と周囲への相談が出来ずPGを失敗させたりと光が見えない海で足掻いている状態でした。
そんな状態で起こった実践PGでの失敗、トラブル、私の心情のモヤを支援員さんとの面談で言語化して、「あやふやなモノ」から「名前の付いたモノ」にしていき、「意識出来るモノ」に変えていくと、子供の頃の私の世界の見え方が関わっているのが分かってきました。
その見え方とは「お母さんが、一番正しい。お父さんは、心の弱い困った人。弟は、私が守って鍛えないといけない人。」でした。

私が初めて「母の作った世界」から外に出たと自覚したのは、10歳の頃、初めて泥酔した母の代わりに夕飯(簡単な野菜炒めと冷ご飯)を用意し、父と弟に食べさせた時、「母も普通の人でスーパーマン(超人)では無い」と理解しました。
それ以降、父が「鬱病」で弱って狂っていく中、私は「私は長女ではなくて長男として、母を助けないといけない」という意識が芽生え、トラブル等、何かに立ち向う時、心の中で自分の事を「オレ」と呼ぶようになり、父方の親戚を「仮想敵」に設定して、両親が亡くなった場合の私と弟の身の振り方を真剣に考えたりするようになりました。
今思えば、母は狂っていく父を背負っての生活を回すので精一杯で、私は私なりに「自分を取り巻く世界」と対峙し、見方を構築しようとしていたのだと思います。
ただ、手本になる姉/兄がおらず、誰にも相談せずに構築した見方の為、やはり歪んでいたり、社会に出ると通じないモノだったのです。

「えさか」の対人スキルの学びPGで「第1ボタンは親子関係で『学ぶ』、第2ボタンは学校関係で『練習する』、第3ボタンは職場関係で『活躍する』。掛け違っていたら『全部外して掛け直す。気付いた下のボタンだけ直そうとしない』。」というお話があります。
このお話は、私の病根そのままを言い表していて、第1ボタンから掛け違っていたから、学校→社会人→母親に成るほど上手に生きられず、また、苦しくなった時の手本が「お酒を飲んで無理して踏ん張る母」か「鬱病になって母の背中に隠れる父」しか無いので、最初は「母」のようになろうとして破綻し、「父」のように病を得て夫の背中に隠れようとしたけど夫に拒否されて、「四面楚歌」の状態になったのだと思います。
「えさか」の利用者の大半の人は、私のように「核家族の第一子」なのだそうです。
高木さんはこれを「見本/手本に出来る年の近い人間が身近にいないから、人間関係のボタンの掛け違いが起きるのでは?」と分析されていました。
この分析も「そのまま、私に当てはまっている」と伺った時に感じました。

支援員さんとのボタンの掛け違いを探す面談の中で、支援員さんから客観的に見た母の像の相違、母に言われた「先々考えて動け」がバグって「今やるべき事」より「未来の不安や過去の後悔」を考えてしまい「目の前の人」とのやり取りを間違ってしまう発作、父の時間のルーズさのコピー、両親は子育ての「素人」なのだから間違うのは当たり前なので「自分が両親にして欲しかったことを自分にする」と、私の病根やそれが起こった理由の解析が進み、「両親を絶対視する意識」が薄れてきた頃、「私の弟への思い」が他の利用者さんへの過剰意識となって暴走するようになりました。

全く私に関係の無い人なのに、幼稚園の頃の弟にしていたように「頭を叩きながら注意したい」衝動や帰宅後も駄目な部分を指摘して責める妄想を自動思考で行う等、初めての状態で自分でも恐ろしくなりました。
ただ、これも支援員さんや高木さんに面談等で自分のボタンの掛け違いを指摘してもらうことで弟への思いや恨み(弟が出来るようになったら私の価値が無くなる!、両親や父方の親戚との関係について私は悩んでいるのに、こいつは何も考えてない!←私が教えねば!)を言語化することが出来、「弟の投影の暴走」も今では治ってきました。

1年2ケ月かけて、「えさか」にて自分の人間関係のボタンを全部外し終えて、今、改めてかけ直しています。
昔、私のように頼る人がおらず、自分一人だけで世界と対峙していたかつての子供だった人が、今、悩んでいるなら、この話が「えさか」に相談してみようとする助けになればと願います。

自立センターえさか

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