こんにちは！宮崎です。
今月のえさか通信のコラムは、改めて考えたことのない「会社」についてのお話です。
会社という組織の定義から自分に合った会社の選び方まで、えさかで管理者の高木さんが伝えていることを書きましたので、ぜひ読んでみてください。

はじめに

2024年10月号のえさか通信でも紹介した通り、働くことはお客さんに何かを提供して喜んでもらう活動です。多くの人は一人で何かをしてお客さんに提供するのではなく、会社などの組織に所属し複数人で協力してそれを成し遂げます。長く働き続けるためには、お客さんに提供して喜んでもらうことも大切ですが、それと同じくらい「会社という組織への理解」が必要不可欠なのです。
しかし私たちは「会社」の定義をよく知らないまま、卒業が近くなると何となく就職活動を始め、待遇や仕事内容を見て受かった会社に入社する人が多いと思います。
社会人になってからうつや適応障がいになっている方の中でも、会社という組織の理解が足りていなかったり、自分に合った会社選びを間違えていたりすることが原因となって働き続けられなくなっている方も少なくないと思います。
今回は自立センターえさかでお伝えしている会社の定義と、自分に合った会社の探し方をご紹介していきます。

会社とは

自立センターえさかでは会社とは「共通の目的目標に向かって進む組織」と定義しています。「どんな手段を通じて、どんなお客さんに、どんな風に喜んでもらいたいか」を掲げている社長を筆頭に、同じ想いを持った人が集まってその想いを叶えるために協力している組織です。
残念なことに会社をお金をくれるところだと思っている人が意外にも多いです。特に親からお小遣いをもらっていた人が「仕事とは親から会社にお金を貰う先を変えることだ」と誤解してしまっているケースが少なくありません。
同じ未来像を目指している人と協力することは、一人で取り組むより効率的で、かつ成果も大きくなります。だから私たちは誰かと協力して成し遂げることを望み、結果として会社に属して働く選択をしているということを忘れないようにしましょう。

会社で上手くいかない人はどんな人？

先述した通り、会社とは社長を筆頭に同じ方向に向かっている人たちの集まりです。とすれば会社で上手くいかない人は「同じ方向に向かっていない人」と解釈出来ます。
基本的に会社はお客さんに何かを提供して喜んでもらうことを目指しています。どんなお客さんを相手にしたいのか、何を提供したいのか、どんな風に喜んでもらいたいのか、といった想いにズレがあるとお互いの認識や判断に相違が生じ協力が出来なくなります。
就活界隈で謳われているような「自己実現のため」「収入を上げるため」という入社理由は恐らく根本的にほぼ全ての会社と方向が合いません。お客さんではなく自分の利得の方向にベクトルが向いているからです。自己実現や収入はあくまで結果であり手段ではないことを留意しておきましょう。
逆に言うと、これは能力が低くても同じ方向さえ向いていれば一緒に協力していける仲間となり得るということでもあります。能力は自分がその能力を高めた方が得だと思えば伸びていきます。同じ方向を向いていきたいと強く思っている人ほど必ず成長することを、良い社長は知っています。能力が低いから会社で上手くいかない訳ではないのです。

自分に合う会社の探し方

では同じ方向を向いて一緒に活動していける会社を見つけるためには何をしたら良いのでしょうか。それは「自分がどこに向かいたいのかを明らかにすること」です。自分が誰に対して、何を提供して、どのように喜んでもらいたいかをまず言語化し、同じことを言っている社長を見つけましょう。それが就活です。
とはいえ「自分が何を提供したいか分からない」という困りごとを抱えている人も少なくありません。ほとんどの場合「自分が誰かに提供したいと思えるほどの物事」は幼少期から学生時代にかけての強烈な感動・感激体験によって育まれるのですが、親からやりたいことを禁止され、やりたくないことを強いられた時期が長いと、自分は何に心が動くのか分からなくなってしまっている人が多いようです。このような人はまず「自分が何に心打たれたのか」を思い出していくことが自分に合う会社と出会う道のりの第一歩となります。

おわりに

どうしても条件や待遇で会社を選びがちになってしまいます。しかし、うつや適応障がいなどで働けなくなってしまった方は、まず自分と会社の方向性に開きがあったということを認識し、その上で自分がどんなことをして人の役に立っていきたいかを明らかにすることが心地良く協力していける仲間との出会いに繋がると、少しでも多くの方に知っていただけたら幸いです。

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以上です。次回もお楽しみに！

11月号コラムはこちら「働き続けるための本質的な時間管理について（えさか通信11月号）」

10月号コラムはこちら「働き続けられない人に足りない3つのこと（えさか通信10月号）」