ブログ

カテゴリー:えさか体験記

算数や数学を勉強して分かったこと

こんにちは!支援員の宮崎です。
今日は利用者のもりたさんが書いてくれたブログの紹介です。
他者とのコミュニケーションを克服するために取り組んだ「数学」について最近の成果を書いてくれました。

算数や数学を勉強して分かったこと

利用者のもりたです。現在、私は数学を勉強しています。なぜなら、訓練を受けるなかで、森さんや宮崎さんの話が理解できなかったからです。分からないことは質問すれば良いのですが、そもそも、森さんや宮崎さんから言われている言葉の、何が分かって、何が分からないのか分かっていなかったため、何を質問したらいいのかすら分からず質問できず、話の内容を理解することが出来ませんでした。

その状態が続いたので、どうしたらいいか高木さんと宮崎さんに相談しました。すると、「算数から勉強しよう」と言われました。理由は、相手の話を理解するために数学を使うといいからでした。最初は、その理由が分かりませんでした。なぜなら、話がもっと難しくなると思っていたからです。

しかし、勉強を進めるなかで、本当の理由を知りました。それは、言葉は人によって解釈が変わるので、分かる分からないの区別をつけるのは難しいが、数学は数字や形式が共通しているので、相手との解釈のズレが起こりにくく、話しやすいということでした。数学で分かる分からないの区別をつける練習をしたら、相手の話の分かる分からないの区別がつけられるのではないかとなったからです。

数学から勉強するのは難しいため、算数から勉強を始めました。勉強するなかで、分からない問題があった時は、宮崎さんに質問するようになりました。そうすると、算数や数学で分かる分からないの区別がつくようになってきました。そして、学びのプログラムで数学的な話が出たときは、何が分かって、何が分からないか質問できるようになりました。

しかし、数学の話で区別がつくようになったけれど、人の話で何が分かって何が分からないのかの段階にはいけていません。そのため、もう少し分かる分からないの区別をつけるために、算数や数学の勉強を続けていきたいと思います。

「分かりません」が言えるようになったもりたさん(解説:宮崎)

何が分かって何が分からないのかが分からない…そんな困りごとを抱えていたもりたさん。いつから躓いているのか詳しく聞いていったところ小学校の頃からかもと話してくれました。

我々支援員も「もしかして?」と思って勧めた算数からの学び直しでしたが、学びが進むにつれてもりたさんがみるみる成長していくのを肌で感じていました。

分からない問題は宮崎が面談で解説していまして、初めのうちは本当に理解したのか曖昧な返事が多かったのですが、本人もサイトや本を沢山調べる中で質問が具体的になっていき「ここまでは理解できたが、ここから先でつまずいた」と言ってくれるように。いつからか面談の最中に「そこ分からないです!」と言えるようになっていました。

次第に集合プログラムの場でも「昨日のあれが実は分からなかった」という表出から始まり、「今の話分からなかったです」とオンタイムで伝えてくれるようになり、複数人の場に参加する恐怖感も着実に減っている様子。

小学生時代の勉強から「ここが分からない!」を飲み込んだまま大人になってしまっていたところが、止まっていた所からやり直すことで人生が動き出した感じでしょうか。最近のもりたさんは別人のようにイキイキと通所してくれています。

成長したことは「分からない」の発信だけでなく、何かに取り組む際の準備の質分からないことに直面した時に調べる姿勢挫けそうな時の気持ちのコントロールなど、数学を学んでいく過程でさまざまな変化を支援員一同感じています。

「まだまだだ…」と本人はよく言っていますが、この調子で人生生き直しが進んでいくことを応援しています。

自立センターえさか

〒564-0051 大阪府吹田市豊津町18-37江坂ビジネスゾーン MAP