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社会人基礎力「実行力」

こんにちは。支援員の宮崎です。

前回のブログ「働きかけ力」に引き続き、えさかで学ぶ社会人基礎力のお話をご紹介していきます。

今日は「実行力」についてです。

定義と行動例

定義:目的を設定し確実に行動する力

行動例:自ら目標を設定し、失敗を恐れずに行動に移し、粘り強く取り組む

行動と実行の違い

実行力に似ている言葉に「行動力」というものがありますが、なぜ“行動力”ではなく“実行力”という言葉が採用されたのでしょうか?

えさかは実行力には成果を伴う具体的な行動と考えています。

一方、行動力は「とりあえずやってみる」というニュアンスで「物事に取り組む」という点では実行力とも同じですが、成果の有無を問わないので、比較して「単に体を動かす」という意味合いが強くなっていますね。

つまり、行動の中でも成果を伴う具体的な行動を「実行」と定義して考えています。

ただ取り組むだけでなく、目的や目標を達成するかどうかという観点を強く持つ必要があるため、あえて「実行力」になっているのでしょう。

なぜ成果が出ないのか?

成果が伴う具体的な行動が必要なのはわかったとして、どれだけやっても成果に繋がらずに困っている人もいると思います。

成果に繋がらない人の悩みと共に特徴を4つ挙げてみたので、紹介します。

何をしたら良いか分からなくなっている人

一つめは「何をしたら達成するか分からない」という悩みを持つケース。

これは本来実行すべきことを除外してしまうことが原因になります。

例えば、他人の悩みを聞けば解決策がいくつか浮かびますよね。これと同じように本当は自分の悩みも同じようにいくつかの選択肢が浮かんではいるんですよね。

それらに「私には到底出来るはずがない」「時間がないから妥当じゃない」といったさまざまな理由をつけて、無意識のうちに選択肢から外してしまっています。

達成したい目標に対して、本当に必要な選択肢を除外してしまっているので、成果が伴わないということです。

除外した選択肢を含めてもう一度検討してみることで、効果的な選択をし直すことができるでしょう。

自信がなくて行動できない人

二つめは「私には到底無理かも」というようなマイナスな気持ちで動けなくなってしまうケースです。

こういったケースは煩悩が邪魔をしていることが原因になることが多いです。

一つめの選択肢を除外してしまうケースと似ているのですが、実はこういった悲観的な思考に捉われてしまう人は、心のどこかで「出来るだけ楽な方法で達成したい」「面倒で辛い道は取りたくない」という邪な思いが強いため、効果的な手段を避ける傾向にあります。

もとより人が悩むのは、二つの選択肢のメリットとデメリットの差分を“等価”に感じているからだそうです。

この場合、本来目標を達成した方が得だと思っていたはずなのに、「茨の道を歩いて目標を達成する未来」と「茨の道を避けて目標を諦める未来」を等価だと錯覚してしまっているんですよね。

解決策としては、それぞれのメリットとデメリット(得られるものと失うもの)をもう一度書き出してみることが有効かもしれません。それにより煩悩が解消し、ネガティブになることなく実行力を発揮できるようになるでしょう。

何かと障壁が出てきて挫折してしまう人

三つめは、「計画したけど上手くいかずに諦めた」「達成したいけど集中力が続かない」というケースです。

障がい特性のせいで達成できないと悩む人もこのケースに含まれます。

これはより叶えたい目的・目標が別にあることが原因になります。

人はそこまで辛い思いをしてまで達成したい訳じゃない目標に対して、良質なパフォーマンスを発揮できません。

そしてそういう困りごとを持っている人に限って、別の目標に対しては物凄い熱を入れて取り組んでいたりするんですよね。笑

ここは一旦区切りを付けて今熱を入れていることに本腰を入れた方が何かと懸命でしょう。

そしてそうやって頑張った先に、副産物として一旦諦めた目標も叶うということは少なくないので、まずは今やる気になっていることにタスクを絞るという選択が有効かもしれませんね。

体調が崩れる人

最後の4つめは「達成したいものの体調が崩れて頓挫してしまう」ケースです。

このケースの人は何らかの“恨み”が根底にあることが原因と考えられます。

二つめの煩悩の話と似ていますが、今回の話と違うのが他人の存在です。

前者は「自分だけが得したい」という幼さゆえの利己的な考え方が課題となる一方で、後者は「相手のせいで上手くいかない」という他責をベースとした考え方が課題となってきます。

・親から「どうせお前には出来ない」と言われて落ち込んだ

・妹弟がいたから自分が本領発揮できなかった

・育て方が悪かったから自分が今こんなに苦労する羽目になっている

このような他者への感情は心の調子だけでなく体の調子までも蝕みます。

実行力だけでなく様々なところで不調をきたしているのではないでしょうか?

体調不良でなかなか上手くいかずに困っている人は、まず体調を安定させることを目標に設定し、そこに向けた取り組みをしてみましょう。

概ね他者への恨みを手放すことが一つの目標にもなるので、えさかのような支援員と二人三脚ができる環境が有効かもしれませんね。

以上、実行力のお話でした!

次回は考え抜く力を紹介していきます。

自立センターえさか

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