社会人基礎力って何?
今日は自立センターえさかの訓練で取り扱っている「社会人基礎力」についてご紹介します。
ちょっと長くなりましたが、お付き合いください^^
社会人基礎力は2006年に経産省が「社会に出るまでにこれくらい身に付けてきてね^^」と文科省に提示したものです。
(相当出来が悪い新卒社会人が多かったのでしょう…)
えさかではこれを6階訓練室の集合プログラムで1項目ずつ解説・深掘りしています。
「ゆうて国が適当に作ったやつじゃないの?笑」と思っている方もいるかと思いますが、これが意外と奥深いんです!
学校では習ってこなかった社会の枠組みから働き方までが、丁寧に組み立てられている美しい基礎体系となっています。
今では多くのサイトが社会人基礎力を解説していますので、本筋の解説は他のサイトを読んでもらいつつ、えさかではそれをもう一深掘りした「えさか流社会人基礎力」を解説していきたいと思いますので、ぜひ読んでみてください。
構成と変遷
社会人基礎力は
前にふみ出す力、考え抜く力、チームで働く力の3つの能力があり、
それぞれが
①前にふみ出す力…主体性、働きかけ力、実行力
②考え抜く力…課題発見力、計画力、創造力
③チームで働く力…発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力
という12の能力要素で構成されています。
2018年には「100年時代の社会人基礎力」と再定義されて、
言わば
幼稚園から老人会まで、人と関わっていくために必要な力となりました。
「働くために必要な力」から「生きるために必要な力」に変わったとも言えますね。
えさかでは、働くためだけでなく生きるために必要な力として身に付く必要があるねって話をしています。
そもそも社会って何?
社会人基礎力は人間として生きていく力として解釈したとして、なぜ「社会人」基礎力なのでしょうか?
そもそも「社会って何?」って感じですよね。聞かれたら答えるのが難しい…
えさかでは「社会の最小単位は自分」と考えます。
自分の輪があり、そこから家族、学校や友人関係、会社の同僚や顧客…と広がっていきます。
社会の中心は自分で、自分から広がる社会を心地良く作っていくための力が社会人基礎力です。
「自分と社会は離れたところにある」
「自分は社会の隅っこにいる」
と考えていたら、社会人基礎力は理解できません。
自分の人生を自分として生きることが、社会で生きるということになるのです。
社会人基礎力は言わば“自分操縦基礎力”とも言えるかもしれませんね。
自立と協力を身に付ける
これは各論を進めていったら分かるのですが、実は社会人基礎力の3つの能力はその内容から前半の前にふみ出す力・考え抜く力と、残りのチームで働く力に分けることが出来ます。
前者は自分一人で目標を達成する力を体系的にまとめたもの
後者が誰かと一緒に目標を達成する力を体系的にまとめたもの
となっているんですね。
先述した「自分の人生を自分で生きる力」という話と繋がってきますね。
社会人基礎力は“自立”が出来た上で“協力”が出来るようになるという流れになっています。
働くことが出来ない人は、実はそもそも一人で生きることが苦手という要因が半分を占めているということを、構成からも認識することができますね。
「性」と「力」の違い
社会人基礎力の12の能力要素を見ていくと、3つだけ仲間外れがあることに気付きます。
それらが主体性、柔軟性、規律性です。
実は他の能力要素は全て「○○力」と表現されていますが、上記3つだけ「○○性」なんです。
えさかでは
○○性の3つは生まれ持って身に付いている性質
○○力の残り9つは生まれてから身に付ける力と捉えています。
○○性に当てはまる3つの能力要素が弱い方は、能力を身に付けるのではなく、すでに持っている力が阻まれてしまっていると考えてみましょう。
阻んでいるものを見つけて外して、阻まれていた○○性を取り戻せたら良いと思っています。
学びと実践による成長を
今回は概論的なお話でしたが、次回の記事からもこんな感じで能力と能力要素の各論に入っていきます。
単体でも十分面白いですが、それぞれが繋がっていくと更に面白くなりますので、ぜひ他の記事も読んでみてください。
また、えさかでは6階訓練室の集合プログラムで社会人基礎力を初めとする学びを深め、7階訓練室の集合プログラムでの模擬就労を通じて学んだことの実践を進めていきます。
管理者高木のモットーでもある「学びと実践による成長」を、訓練体系にも取り入れているんです。
現在求職中でも働くことに不安がある方は、ぜひえさかの自立訓練で体系的な働く準備をして長く働ける自分づくりをしてみませんか?
興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。