感情を出すのを恐れないで!
5月に実施した7階の集合プログラムで、利用者さんが書いてくれたブログをご紹介します。
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えさかの7階では、再就職に向けて実際に働いていることを想定した実践的な訓練(リワークプログラム)をおこなっています。
私は4月のリワークプログラムをとおして、「自分の感情を表現する大切さ」を学ぶことができました。
えさかに通うまでは、自分の想いを他の人に向けて表現するのが苦手でした。「人を嫌な気持ちにさせてはいけない」「場の空気を壊してはいけない」という考えが強く、特に不安や不満などのネガティブな気持ちについては周囲に伝わらないように取り繕う習慣がついていました。
当然ながら、感情を隠すと自分の想いが周りの人に伝わらず、自分が嫌だと感じる状況もずっと変えられませんでした。そして、「自分の味方は誰もいないんだ」と心細い気持ちを抱えて苦しくなり、他の人と関わることが怖くなっていきました。
しかし、えさかに通いはじめてから自分の考えや感情を言語化して正直に伝える練習をしたり、他の利用者さんと交流する訓練をしたりすることで、段々と表情や声のトーンに自分の気持ちを乗せられるようになってきました。他の人の意見がよく理解できなかったり納得いかなかったりしたときにも、その想いを素直に表現できるようになっていることに気づきました。
自分の中の感情をまっすぐに表現できるようになると、自分だけで不満を抱え込んで苦しくなることが少なくなりました。また、好きなものは好き、嫌なものは嫌と正直に伝えることで、周囲の人と心地よい距離感で関われるようになり、「自分の感情を表現する」ことの大切さを実感できました。
もうひとつの収穫は、「多少ネガティブな感情をあらわにしたところで人間関係や仕事をするうえで致命的な影響は発生しない」と気づけたことです。
これまでは「自分の感情を出すことで、他の人との関係が悪くなるかもしれない」という不安が大きいせいで周囲の人との関わりに消極的になっていました。しかしえさかでの訓練をとおして、むしろ自分の想いを適切に発信することで他者と良好な関係を築けるのだと学び、以前よりも穏やかな気持ちでコミュニケーションがとれるようになったと感じています。