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第25回座談会

  • 日時:2011.11.09(水)18:30~20:30
    「障がい者とともに働く ~実習で就職が決まっていく理由~」
  • 江坂が好き!な経営者のための、第25回座談会を開催します。

    テーマは 
    「障がい者とともに働く
    ~実習で就職が決まっていく理由~」

    問題提起者は
    (有)総合システム研究所 代表取締役
    江坂-起業家支援ネットワーク 理事長 
    高木 学 です。

    就労実習生を受け入れ、過去に2名の方の就職先が決定するなど、障がい者の就労支援に取り組んでいる高木が問題提起します。

    有限会社総合システム研究所では、現在、福祉法人のぞみ福祉会さんから1名の精神障がい者の方が就労実習に来ており、チラシ作りや経理などのお手伝いをしてもらっています。

    就労実習を受け入れる企業として何をすべきなのか。「障がい者とともに働く」ことをテーマに、過去の就職事例を紹介しながらお話しします。

    報告

    まず、座長の高木から座談会に参加いただいたお礼と、参加延べ人数300人突破の発表があった後、レジュメに沿って引き続き高木の話が始まりました。

    1.はじめに

    会社概要と実習状況についてのお話がありました。
    障がい者の実習を受け入れるきっかけとなった社会福祉法人のぞみ福祉会さんとの出会いや、現在までに受け入れた実習生の紹介がありました。

    2.バックボーン

    子供のころは、祖母の弟の片足が無く、叔父も足が悪かったので、身体障がいがとても身近で、自然に受け入れることができていた。
    学生時代は、親が事業に失敗し、自分自身が自律神経失調症になり、心をうまくセーブできないことがあった。
    公務員時代は、知的障がい者の方が集まって自分たちの要求を実現しようとしている場面に遭遇し、それを見て応援したいと思った。
    そういった経緯から、経営者になった今、障がい者の就労実習を受け入れをしているというお話をされました。

    3.就業実習を受け入れて感じたこと

    純粋で真面目なことや、実際の年齢よりも若くて、成長が早いことを現在までの実習生の事例を交えながら話されました。

    4.就業実習生の就職が決まるわけ

    やはり「自信を持てた」ということが大きいのではというお話しをされました。
    自信を持ってもらうには、小さな成功体験をたくさん積ませてあげることが大切で、そのために1人1人に合った仕事で人の役に立ち、周りの人(特に社長)が褒めてあげることと、不安を感じていたら大丈夫だと言ってあげることを心がけている。
    実際に実習生に担当を持ってもらい、自分で目標管理と計画をしてもらっている。
    というお話があり、目標管理と計画ができれば、就職することができるということもおっしゃっていました。
    また、これは普通の人でも同じだとおっしゃっていました。

    5.今後の展開

    今後、委託訓練事業所として受け入れをしていこうと思っていることをお話されました。
    もっとたくさんの企業や経営者の方が障がい者の就労実習について知り、受け入れてほしい。
    そして、障がい者の方に「働くよろこび」を感じてほしいと締めくくられました。

    高木の話が終わった後、社会福祉法人のぞみ福祉会の本宮さんに乾杯の音頭をとっていただき、会食しながらの自己紹介と意見交換がはじまりました。

    障がい者を受け入れることによって、社員がていねいな説明を心がけるようになったり、仕事を任せるときには細分化してお願いしなければいけないのでそれによって仕事の仕組みが明確になったり、実習を受け入れることで助成金がもらえたりと良いことがたくさんあるので、もっとたくさんの企業や経営者の方に知ってほしいという声がありました。


    (以下、アンケートより抜粋)

    Q.今日の座談会に参加して学んだことや、気づいたことを教えてください

    • 自信をつけるための成功体験が、施設でも大切なことなので、企業へ何か、送り出す前に出来ることがないか考えたいと思いました。
    • モチベーションをどのようにもたせ、維持させるのか、長い訓練の中で課題だったのですが、本人の自己決定を大切にすることだと感じました。
      本人への観察する際の見方、伝えるべき言葉。
    • 実習生が自信をつけるは、小さな成功体験をつめるようひとりひとりにあった仕事を提供していくことが大切だと伺いました。
      そこまで企業側が「人を育てよう」としていることを障害のある方が知ると、大きな安心感をもって就職にコマをすすめることができると思いました。
    • 計画作成・目標管理の大切さ、小さな成功体験を多く積むこと、社長がほめる、期待されてると感じさせること}全ての人に共通して必用なこと。
    • 今日は「自信」がつくような言葉かけや仕事を任せることによって責任感がわき、そこから自信につながっていくということを学び今後の支援に役立てていけることだと思いました。
    • 自信をつけること=成長すること。
      小さい成功体験の積み重ね=学ぶこと。
      期待されること=・希望をもつこと
              ・責任をもつこと=目標管理。

    定刻となり閉会。
    閉会後も、引き続き江坂-起業家支援センターの一角で語り合いました。

自立センターえさか

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