私から見えていた世界の話
私が朝陽を気持ち良いと歓迎するとき
あなたは副作用の倦怠感を愁う
私が食事の美味しさに思いを馳せるとき
あなたはこれから服用する仕事という毒のことを考えている
私がお客さんと充実した時間を過ごしているときに
あなたは不安を募らせ、不満を押し殺して過ごしている
私があなたをもっと知りたいとき
あなたは何かに蓋をして眠る
あなたが友人を心配しているとき
私の心配はあなたには届かない
私にとっての日常は
あなたにとっての息継ぎの束の間
憂鬱と不安のプール
私は一緒に歩きたいのに
あなたは泳いでいるから、呼吸するときにしか会えない
水の中のあなたが出てきてくれるのを待つのは
楽しみというより寂しかった。
私が今日より良い明日を望むとき
あなたは今日と変わらない明日を望む
それが一緒に歩きたくないと宣言されているようで
小さな彩りを分かち合える幸せと同じだけ
なぜか寂しかった。